駒を取って得をしましょう
自分の駒が相手の駒とぶつかったとき、「怖い」と思う人がいます。
確かに駒がぶつかるということは、場合によっては自分の駒が取られる可能性があります。
それで怖いと思うのかもしれません。
ですが大丈夫。
相手が駒をぶつけてきたとき、もしこちらから相手の駒を取れそうなときはまず、
取れる駒は取ってみる
ということを心がけてください。
それがもしタダで取れたらこちらの得ですし、もしも損をしてしまったら
「どうして損をしてしまったか?」
ということを考えてみましょう。
だいたいのケースは、損をしてしまった場合は
「駒損をした」
という場合なので、今後は駒損は極力避けるように心がけましょう。
こればかりは反復練習が重要なので、何回も経験して身につけてください。
下に改めて「駒の価値の表」を載せますので、参考にしてみてくださいね。
歩 | 1点 |
香車 | 3点 |
桂馬 | 3点+α |
銀 | 5点 |
金 | 5点+α |
角 | 8点 |
飛車 | 8点+α |
取れる駒はまずは取りましょう
まずは下の図をご覧下さい。
図は王手をかけられた局面です。
王手をかけられて怖いですが、この場合はどう対応するのが最善でしょうか。
この局面の場合、最善手は
▲3二同玉
と歩を取る手です。
なぜかと言いますと
歩を取ることができたので、駒得(+1点)できた
からです。
こういったメリットもあるので、取れそうな駒はまずは取る手から考えてみましょう。
では▲3二同玉以外の手はどうなのか?
上記の図の場合、他に7ヶ所に玉を移動できますが、相手の歩が残ってしまうのが気になります。
駒得のチャンスも逃しました。
実戦で似たような形になった場合、残った歩を拠点として、相手は攻めてくるかもしれません。
そういった不安点を解消する意味も込めて、▲3二同玉と歩を取る手が最善手なのです。
得する駒の取り方をしましょう
ここでは得点を使った駒の損得を紹介します。
下の図をご覧下さい。
図では銀で歩か飛車を取ることができます。
皆様ならどちらを取りますか?
ここでの正解は
▲2二銀成(不成でもOK)
と飛車を取る手です。
この場合、飛車を取ったことで駒得(+8点+α)しました。
「飛車は大事な駒」
と教わった方も多いと思うので、この問題は簡単だったかもしれません。
ではもし
▲4二銀成(不成でもOK)
と歩を取ったらどうなるか?
この場合、歩を取ったことで「+1点」。
ここで終われば駒得ですが、この場合は△4二同飛と銀を取り返えされます。
銀を取られたことで「-5点」。
トータルでは
1点(取った歩のぶん)-5点(取られた銀のぶん)=-4点
となり、駒損をしてしまいました。
このあたりも難しいのですが、何事も反復練習。
駒損をしないように心がけましょう。
取らないほうがいいケースもある
ここまで、駒は取った方がいい、ということをお話しました。
最後に取らない方がいいケースについて紹介します。
図は強い方同士の将棋でも現れる局面です。
ごちゃごちゃしてわかりづらい(分からない)方は、こういった将棋もあるということだけ頭に入れておいてもらえればOKです。
図では△7五歩と駒をぶつけましたが、対局者がある程度強い方なら、▲7五同歩とは取りません。
ここでは詳細は省略しますが、▲7五同歩と取ると、先手が悪くなる可能性のほうが大きいからです。
そのため、この局面での最善手は▲7八飛。
こういったケースもあることだけ、理解してくださいね。
まとめ
今回のまとめは
・取れる駒はまず取る手から考える
・駒得するように駒を取る
です。
取れる駒はまずは取ってみる。
そしてもしそれが悪い手だったら、なぜ悪い手だったのかを考える。
これはとても重要な事だと思います。
何事も繰り返しが大切。
皆様もそれを乗り越えて、うまく駒を取れるようになってください。
このシリーズには続編もあります。
ぜひご一読ください。
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