上達のための関門、3手詰め
詰め将棋は、手数が延びるごとに難易度が上がります。
中には「難しい5手詰めや簡単な11手詰め」というものもありますが、基本は延びるほど難しくなります。
5手詰めから7手詰めへ・9手詰めから11手詰めへ
といった感じでステップアップするごとに頭を抱えます。
ですがこれも上達への第一歩、頑張りましょう。
そんな中、1番難しいステップアップは
1手詰めから3手詰めへのチャレンジ
ではないでしょうか。
1手詰めは
王手をかける=正しければ詰みで正解
となりますが、3手詰めの場合は
1手目 王手を掛ける
2手目 相手が何か対応をする
3手目 王手を掛ける
といった工程を経て、正しければ詰みで正解となります。
1手詰めと3手詰めは2手しか変わりませんが
相手が何か対応する
という工程が新たに加わるため、非常に難しく感じるのではないでしょうか。
僕もこれは痛いほど痛感し、頭を悩ませたことは多々ありました。
今回はその3手詰めのお話です。
なお、1手詰めのお話についてはコチラをご覧下さい♪
初心者が勝てるための思考法6 詰め将棋(1手詰め)
まずは基本の3手詰め
3手詰めにも簡単なものから非常に難しいものまでありますが、今回は簡単なものから。
まずはこちらの図をご覧下さい。
ある程度強い方ならひと目だと思いますが、初心者や初級者の方がこの図から詰みを読み切るのは大変です。
なのでここでは1手ずつ進めます。
王手をかける手は7通りありますが、▲4三歩成とするのは△同玉と取られ、攻めの拠点がなくなってしまいます。
攻めの拠点を失う手は、実戦でもよくないケースが多いので、気をつけてくださいね。
残るは金を打つ手ですが、よく見ると6ヶ所に打つことができます。
ただ4三以外に金を打つと、玉で金を取られます。
駒をタダで捨てる手は詰め将棋ではたくさん登場しますが、ここでは不正解でした。
正解は取られないところに打つ▲4三金(1手目の図)です。
ここからが3手詰めの1番難しいところである
相手の最善の対応を考える
という工程になります。
これを頭の中で考えるのは、本当に大変ですよね。
相手の最善の手を答えないと、3手詰めの場合は不正解になってしまいますから…
上達へのステップなので、頑張りましょう。
1手目の図をよく見ると、玉をどこかに逃げないといけません。
そしてその逃げ場所は3ヶ所。
ですが実を言うと、この場合は3ヶ所のうち、どこに逃げても正解です※。
なので今回は2手目に△5一玉(2手目の図)と逃げてみます。
2手目の図を見ると、あと一歩で詰みそうな気がしませんか?
そうです、この場合は▲5二金打(3手目の図)と打てば詰み。
これで3手詰め、が正解です。
2手目の「相手の最善の手を考える」
本当に難しいのですが、これができるようになれば、実戦でも本当に勝率が上がるはずです。
※参考※
2手目△4二玉には▲4二金打、△3二玉には▲4三金打で詰み。
今回は駒余りや不詰めなどは発生しないので、どこに逃げても正解です。
ちょっと難しい3手詰め
今度はちょっと難しい例題です。
こちらの図をご覧下さい。
この図も3手詰めではありますが、正直難しいと思います。
なのでここではこういった手もある、ということを理解してください。
図では▲3二金や▲3三角という手が普通です。
ですがこの場合は△1三玉と逃げられて、あと1手では詰まなさそう。
ここではちょっと飛躍した手が必要なようです。
そこでここでは初手▲3一角(1手目の図)と打ちます。
詰め将棋では頻出する捨て駒です。
でも最初は驚きますよね?
この角、タダで取れますから。
ここでもし取らないで△1二玉と逃げると、▲1三金で詰み。
なのでもらえるものはもらうと△3一同玉(2手目の図)。
2手目の図を見て、やはりあと少しで詰みそうな気がしませんか?
そう、ここで▲3二金と打てば詰みます。
どうでしたか?
1手目の図の▲3一角、こういった手はすぐに身につけるのは無理だと思います。
なので最初はこういった問題を盤に並べて、実際に1手ずつ動かしてみることをおすすめします。
最初は盤と駒を使って並べていても、繰り返し挑戦していくうちに、頭の中で2手目を頭の中で浮かべることができるようになります。
まとめ
今回のまとめは
・1手詰めから3手詰めへのステップアップが詰め将棋では最も難しい
・最初は問題を盤に並べて、1手ずつ動かして挑戦してみる
・クリア後のリターンは非常に大きい
といった感じです。
3手詰めは読みの基本なので、繰り返し挑戦してみてください。
このハードルはかなり高めではありますが、突破したときのリターンは本当に大きいです。
これができれば初級者卒業
と言ってもいいと思います。
ファイトです!
このシリーズは続編もあります。
ぜひご一読ください。
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