格言は重要です
皆様は
長い詰みより短い必死
という格言をご存じでしょうか。
意味としては
長い詰みを詰ましたらかっこいいけど、もし見落としがあったら逆転負けの可能性がある。
それなら短い必死をかけて、わかりやすく勝つのが手堅い。
といった感じです。
この格言は本当に重要で、僕も詰むか怪しいときは無難に必死をかける。
そういったケースは多々あります。
やはり勝ちたいですからね。
ただこの格言は、あくまでも「長くて詰むか微妙な怪しい状況」での格言であり、短い詰みがあるときは…
今回は僕が体験した、苦い体験のお話です。
短い詰みがあるときは詰ましましょう
まずはこちらの図をご覧下さい。
こちらの図は、僕の実戦の局面をわかりやすく部分化したものです。
図では左の方に駒がありませんが、実戦ではもちろん駒はあり、僕が先手。
先手からの攻めはなく、後手に必死をかけられている局面と思ってください。
図の1手前、僕は▲2九香と打ちました。
これは攻めというよりも、形作り。
つまり相手玉に攻める手ではなく、
僕の玉を詰ませてください
という手でした。
ここで△4七金と打たれたら、そこで投了するといった状況です。
ところが相手は僕の玉は見ず、ノータイムで
△3一桂
と打ち付けました。
このとき、心の中では
「冷たい人だな」
と思いつつ、投了しました。
その後の会話は
「これ、詰んでますよ」
「あ、詰んでたか」
でした。
厳密には実戦ではわかりやすい5手詰めだったのですが、それでも相手は四段。
簡単な5手詰めを見逃す棋力ではないはずです。
短い詰みはしっかり詰ます、受ける必要がないところは受けない。
それだけはやってほしいと思った一局でした。
長い詰みより短い必死
とは言いますけど
短い詰みはしっかり詰ます
ですね。
少しだけ実戦での考え方
少しだけ終盤での考え方を紹介します。
鉄則として
1 相手玉に詰みがある → 相手玉を詰ます
2 相手玉に詰みはなく、自玉が詰めろ → 自玉を受ける
3 相手玉に詰みはなく、自玉にも詰みはない → できるだけ相手玉に詰めろをかける
というものがあります。
つまり「相手玉を詰ます」ということを考えるのが第一なので、まずは相手玉を見るように心がけましょう。
自玉に目を向けるのは、相手玉に詰みがないときです。
まとめ
今回のまとめは
・長い詰みより短い必死という格言は重要
・短い詰みがあるときはしっかり詰ます
となります。
将棋には
友達をなくす手
というものがありますが、今回の△3一桂はまさにそれよりもタチが悪いものでした。
こういった手を日常的に指していると、棋力向上に影響が出るかもしれません。
それを避ける意味でも、短い詰みはしっかりと詰ましてくださいね。
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