初心者が強くなるための戦法
将棋を覚えたての初心者の皆様は、勝てば嬉しい、負けたら悔しい。
そう感じていると思います。
そして「将棋は楽しい」とも思っているはずです。
ですが人間ですから、
「もっと勝ちたい」
と思うのも本音ではないでしょうか。
正直、僕は今でもそういった気持ちを持っています。
僕の場合はのびしろは微妙ですが、初心者の皆様にはまだまだのびしろがたくさんあります。
上達法にも色々ありますが、今回はそのうちの1つを紹介します。
それは
矢倉の将棋を学ぶ
ということです。
言葉だけを聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単に言うと
矢倉囲いに囲って、将棋を指す
ということです。
実際には「矢倉戦法」というものがあり、定跡もしっかりと整備されているのですが、初心者の皆様はそこまで深く考えなくても問題ありません。
今回は矢倉を指すと棋力が上がりやすい理由を紹介しています。
肩肘張らずに気楽に読んで頂けたら嬉しいです。
矢倉のメリット3選
それではここからは矢倉を学ぶ長所を紹介していきたいと思います。
囲うだけで勝率が上がる
まずはこちらの図をご覧下さい。

この囲いを矢倉囲いというのですが、初心者の皆様はこの囲いを組むだけで勝率が上がります。
初心者の方で、囲いの崩し方を知っている人はほとんどいないためです。
そのため、玉を攻められるリスクがグッと減るわけです。
もちろんこれだけで全勝するのは不可能ですが、勝率アップは間違いなし。
これは矢倉囲いに限らずほかの囲いにも言えることですが、勝つための大きなポイントと言えます。
そして相手は囲いを知らないケースも多く、相手玉へは攻めやすい。
これも大きいです。
対振り飛車にも使える矢倉囲い
対振り飛車に矢倉囲いは損ではないか?
という声もあるかもしれません。
厳密には矢倉囲いよりも舟囲いのほうが有力ですが、覚えることが多い初心者の方が囲いをいくつも覚えるのは大変なことです。
それなら矢倉囲い1つを覚えて振り飛車に挑んだほうが、最初の頃は楽しめると思います。
もう少し強くなってから新たな囲いを覚えても、遅くはないはずです。
話は戻り、対振り飛車に矢倉囲いで挑むと、一例ですがこういった感じになります。

初心者でも振り飛車を指す人は、
「美濃囲いに囲いましょう」
と教わるはずで、相手も玉を囲ってきます。
図の局面は互角ですが、矢倉囲いに囲っているのも大きい。
囲いを1つ覚えるだけで互角の戦いができるのも、いいですね。
最後に補足ですが、対振り飛車には舟囲いに囲うことが一般的なのは事実。
参考までに舟囲いの画像を載せておきます。

プロの実戦も多く、いい形を学びやすい
矢倉の将棋は歴史が古く、過去の有名棋士もたくさん指しています。
・玉の囲いは金銀3枚
・攻めは飛車角銀桂
・矢倉は将棋の純文学(これは名言となっています)
などという格言も当てはまる、本筋の将棋と言えるのが矢倉です。
たくさん指されているのは、その戦法が優秀だから。
ですのでプロが指した矢倉の将棋、ぜひ並べてもらいたいです。
最初は
プロの将棋はこういった感じなんだな
くらいの軽い気持ちで構いません。
繰り返していくうちに少しずつではありますが、本筋の形というものを学ぶことができます。
この勉強法はプロ棋士も経験しているので、棋力アップは期待できます。

プロの矢倉でもたくさん出てきた局面です。
まとめ
今回のまとめは
・玉を矢倉囲いに囲うだけで勝率アップ
・矢倉囲い1つで対居飛車にも振り飛車にも使える
・プロの矢倉を学ぶと強くなる筋が学べる
です。
最近の矢倉は以前の矢倉とは異なるケース多いのですが、それは上級者になってからの話。
矢倉囲いを使って、将棋の基本を学び、実力をアップさせる。
この方法はたくさんの方が実践してきた方法であり、僕も使った方法です。
これらを実践して、皆様もぜひ強くなってくださいね。
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