【将棋】初心者が勝てるための思考法8 数の攻め

将棋
スポンサーリンク

数の攻めを覚えると勝率が上がります

皆様は将棋を指しているとき、攻めているときと受けるとき、どちらが楽しいですか?
ある程度強くなると「受ける」ことにも面白みを感じるのですが、最初の頃はやはり「攻める」ほうが面白いのではないでしょうか。

自分の飛車が相手の陣地に侵入し、駒をどんどん取っていく

最終的には相手の王将を取って勝つのが楽しいものですが、相手の駒をたくさん取るのも楽しかった記憶、僕もあります。
ただ相手も勝ちたい気持ちがありますから、簡単には攻めを食らってはくれません。

無理に攻めたら駒を取られるだけで終わった…

という経験もあると思います。

でもご安心ください、僕もそういった経験、やはりあります。
そして
「どうすればうまく攻めることができるのか?」
という考えに至ると思います。

そこで今回、攻めるときの重要な考え、
「数の攻め」
を紹介します。
僕はこれを覚えただけで棒銀の攻め方と受け方を覚え、勝率も飛躍的に上がりました。
そのコツはこの後で。

攻めが成功するときは、攻め駒の利きが数で上回ったとき

まずはこちらの図をご覧下さい。

敵陣を突破したい
よくある図

相掛かりなどでよく登場しそうな局面です。
ここからどう攻めればいいでしょうか。

敵陣を突破したいとばかりに▲2三飛成と急ぐと、△同金(失敗図)。

攻めは失敗
失敗図は△2三同金まで

こうなってしまうと、飛車と歩の交換で駒損だけで終わってしまい、先手の攻めは失敗です。

やはり敵陣を突破したい
再びよくある図

ここで再び(よくある図)に戻ります。
では何がいけなかったのでしょうか?
そこで今回のテーマ「数の攻め」の考え方が登場します。

(よくある図)を見ると、攻めたいと思っているのは2三の地点。
ここに利いている駒数を見ると、

先手 飛車 合計1
後手 金  合計1

ということがわかります。
そして攻めを成功させて突破するには

相手が守っている利きよりも増やす必要がある

ということが必要です。
つまり今の図では、先手も後手も利きは1ずつなので、攻めを成功させるためには

「2以上の攻め駒の利きが必要」

ということになります。
そこで持ち駒の香車を攻めに追加してみました(攻め駒追加の図)。

攻め駒を増やしてみた
攻め駒追加の図は▲2七香まで

図を見てみると、2三の地点の駒の利きは

先手 飛車と香車 合計2
後手 金 合計1

となりました。
ここで後手が違う手を指したと仮定し、攻めてみましょう。
手順は▲2三香成△同金▲同飛成(敵陣突破の図)。

数の攻めで敵陣突破
敵陣突破の図は▲2三同飛成まで

見事に突破することができました。
これも相手の守り駒の利きよりも、攻め駒の利きが多い状態で攻めた効果です。

相手の守備駒の利きよりも攻め駒の利きが多いと突破できる(+1が理想)

これは本当に重要な考え方なので、ぜひ覚えておいてください。
逆に

相手の守備駒の利きが攻め駒の利きと同じ場合、突破はできない

これもセットで覚えておくと、勝率アップ間違いなしです。

なお、「数の攻め」を逆の視点で考える

数の受け

という法則もあります。
これも覚えるだけで勝ちやすくなると思います。

まとめ

今回のまとめは

1 守備駒の利きよりも攻め駒の利きが多ければ、攻めは成功する
2 守備駒の利きと攻め駒の利きが同じ場合、攻めは失敗する

です。
初心者や初級者の方はよく、飛車や桂馬だけで攻めていくケースが多いですが、その場合は失敗するケースが多い。
大体は相手の金や銀が守っているので、それだけで攻めても取り返されて終わってしまう…
というわけです。

そこで「攻め駒を増やしてみる」という考えに至るわけです。

・相手が1つの駒で守ってきたら、2つの攻め駒で攻める
・相手が2つの駒で守ってきたら、3つの攻め駒で攻める

これを覚えておくだけで、本当に勝率が上がります。
皆様も実戦で、ぜひ試してみてください。

このシリーズは続編もあります。
ぜひご一読ください。

次の記事 その9 詰め将棋(3手詰め)

コメント